手紙:作品を観た感想(1)

手紙(2006)
加害者の身内は忌み嫌われる。身の危険はないのだから却って性質が悪い。親族にかかる汚名は娘にまで広がる。それでも差別を甘んじて生きろと言うのなら、寒いギャグでもかますしかない。かなり悲惨な物語だ。ストーリー的にはかなり観念的に都合よく紡がれた感じがどうしてもする。ネットに漫才師は強盗殺人犯の弟と書かれて祭りになったのなら情報はあっという間に広がるはずだが、情報の拡散の仕方が随分悠長だ。相方の耳に入らないわけないだろう。住む世界が違うと言っても、漫才ファンの恋人に伝わらないというのもおかしい。
佐藤秀の徒然幻視録
2011年4月7日

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