大いなる西部:作品を観た感想(4)

大いなる西部 The Big Country
★★★★ 拳銃の打ち合いがメインの男臭い西部劇とは一線を画し、原作があるとはいえ、広大な西部を背景にした普遍的な人間模様を描いた。少し長くて中盤あたりで中だるみを感じてしまったが、総じて演者も良く、さらに名手フランツ・プラナーの捉える大西部の風景が実に美しい。今はもう作れないタイプの古き良き時代の西部を舞台とした秀作ドラマだ。
映画!That' s Entertainment
2021年4月6日

大いなる西部
西部劇とは一味違うヒューマンっぽい映画でした。なかなかよかったです。
うろうろ日記
2014年10月24日

『大いなる西部』 本当に大きいものは?
本作は西部劇の傑作である。ところが、グレゴリー・ペック演じる主人公ジム・マッケイは、西部劇なのに映画のほとんどにおいて丸腰。この映画には、主人公を暴力に引き込む数々の誘惑がある。しかし彼は手を上げない。周りの誰もが自分を弱虫だと思い、舐めてかかり軽蔑しきっても、唯一信頼して欲しいフィアンセにすら嫌われても、彼は暴力で得られる名声なんぞ求めない。だから観客には、これが西部劇らしくアレンジしているだけで、もっと別のものの暗喩であることがすぐに判る。私たちは今こそジム・マッケイに学ばなければならない。
映画のブログ
2011年8月22日

午前十時の映画祭 「大いなる西部」.
登場人物にガンマンは登場せず、主人公はアメリカの新しい時代を代表する東部の船乗りである。原題の「ビッグ・カントリー」は、開拓される大西部を表現する言葉であるが、この物語では皮肉まじりに否定的に語られる。ここではむしろ西部開拓の精神は誇り高いものでも何でもない。ビッグ・カントリーを体現しえきた二つの集団のリーダーの対決が狭い峡谷でなされるのも、そうした皮肉を示すものである。アメリカ映画の典型的なジャンルである西部劇では、50年代末期において既に新しい胎動が生まれつつあったのだ。
映画と出会う・世界が変わる
2011年2月28日

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