エル・トポ:作品を観た感想(2)

エル・トポ(1970)
★★★★ 最強のガンマン、エル・トポは修道院の凶悪なならず者どもを倒した後に試練の四番勝負。この4人というのはキリスト教以外の大宗教を思わせる。卑怯なやり方は、多分、産業革命後の資本主義の勃興だろうか。異形の者たちを解放するためにエル・トポは穴掘りをする。やがて穴は洞穴に達し、異形の者たちは街に殺到するのだが、皆殺しにされる。エル・トポも仏教徒のように焼身自殺。まるで文明の盛衰、覇権の繰り返しのような幕切れ。冒頭のモグラは光(文明)を見ると目を潰すというのはこのことか?
佐藤秀の徒然幻視録
2011年2月24日

『エル・トポ』 美しい傑作
映画の主人公エル・トポは剃髪するのみで、特定の宗教に帰依するわけではない。そしてフリークス達が虐殺されるのを防げなかったエル・トポは、焼身供養(焼身自殺)するのである。映画公開は1970年だが、その7年前となる1963年、ベトナム政府の弾圧により、子ども7人と女性1人が殺されるという事件が起こる。その追弔会(ついちょうえ)のデモの中で、僧テック・ハン・ドクは焼身供養した。
映画のブログ
2009年8月18日

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