マーラー 君に捧げるアダージョ:作品を観た感想(5)
「マーラー 君に捧げるアだージョ」 眠かった
★★ 眠かった。面白いところを見つけたいとも思ったが全然面白くなかった。精神科医のフロイトにソファに座りながら語ったという設定が、主人公の考えを全部言葉で語らせてしまい、そのあたりに見る者の想像を許さず、それなら映像にする意味があるのか。そんな気分だった。マーラーという芸術家が、美しいアルマから創造の上でインスピレーションを受けたことは想像できる。そのあたりを映像で見せて欲しかった。マーラーだって言葉で語る以上に心の奥底では別の自分が全く別のことを考えることもあるはず、そのあたりの余韻が欲しかった。
soramove
2011年6月22日
マーラー 君に捧げるアダージョ
原題が「Mahler auf der Couch(寝椅子の上のマーラー)」となっているように、寝椅子に横になってその治療を受ける天才音楽家マーラーと精神分析医フロイトとの関係を通じて、マーラーとその妻との愛情のもつれを描き出そうとする作品。一見するとフロイトは狂言回し的な役割を演じている感じで、マーラーよりも妻アルマに焦点が当てられている印象でした。アルマの不倫疑惑はマーラーの妄想かもしれないと考えると別の側面も見えてきて、一筋縄では捉えきれないとても興味深い作品です。
映画的・絵画的・音楽的
2011年6月8日
「マーラー 君に捧げるアダージョ」
マーラーより精神分析学者のフロイトや、画家クリムトの方が知っている。しかしながら映画のストリーは結構興味深かった。原題の"カウチ(ソファ)の上のマーラー"のカウチは精神科医の患者のための寝椅子のこと。音楽で結びついている二人…"君がいないと作曲が出来ない!"とアルマにすがりつくグスタフ。恋人ヴァルターはアルマをグスタフから連れ去ろうとするが、彼を捨てられない彼女はグスタフが死を迎えるまで留まることを選んだ。作曲家というのは狂おしいまでの愛と情熱がないと作品を生み出すことが出来ないのだろうか…?
ヨーロッパ映画を観よう!
2011年6月4日
マーラー 君に捧げるアダージョ
★★ この作品が今ひとつ深みにかける問題があるのです。本作では不明瞭な謎のまま放置されたり、観客のご想像に任せますといった曖昧さは一切ありません。全てを明確に登場人物の口で語らせる、或いはあからさまに映像で明示してしまうのです。つまり想像する楽しみや、余韻を全く残していない。音楽や映像は確かに素晴らしいのですが、肝心要の物語が、余りに写実的過ぎてしまったのが残念です。もちろん、1人の伝記物語としては興味深くもあったし、フロイトとの絡みなどは面白くもあったのですが。
LOVE Cinemas 調布
2011年5月7日
マーラー 君に捧げるアダージョ
それにしても、二人の愛は複雑ですね。結局、二人とも音楽を一番に思っていることが根底にあります。それは観ている者にも分かりますけど、最初から厳しい結婚だっただけに、特にアルマにとっては幸せな結婚だったとは言えなかったでしょう。それでも、曲のためにマーラーのもとを去らなかったアルマはやはり音楽を愛する芸術家ならではの選択だったのだなと感じました。最後まで観ていると、この二人の出会いと結婚も運命だったのだなと感じました。いつかこの二人から生まれた名曲たちを、じっくりと聞いてみたいなと思った1本です。
とりあえず、コメントです
2011年5月4日
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