ある過去の行方:作品を観た感想(8)

『ある過去の行方』秘密の結末
130分間、家族の問題がずっと描かれ続けるのに飽きる事なく引きこまれた。ラストのその後を頭の中で作って補填したくなる余韻も同じ 。アーマドやマリーだけではなく、末の子どもに到るまで丁寧な心理描写。そして各々が心に抱える事を打ち明ける度に引っくり返っていくミステリー。家族の話にしてミステリーであり、自分勝手な愛と幸せを求める人たちの人間ドラマでもある。隠しつつ、放り投げつつ、包み込み、明かしていく。アスガー・ファルハディ監督の脚本が素晴らしい。人間と人生の複雑さ。「どうしてこうなってしまうのだろう」という理不尽な思いも抱えつつ、ラストシーンには 寂しい温かさも感じる。秀作。
映画@見取り八段
2015年3月13日

「ある過去の行方」
「予言者」から4年、タハール・ラヒムは素敵な俳優に、そして「アーティスト」「タイピスト!」のベレニス・ベジョの暗い役はなんか彼女らしくなくて違和感ありだった。映画の役柄って強烈なるイメージを残すんだなぁと実感する。
ヨーロッパ映画を観よう!
2014年5月31日

ある過去の行方・・・・・評価額1650円
★★★ ウェットなフランスの情景を背景に、人の心が織り成すミステリアスな愛憎劇。登場人物の複雑な関係と繊細な内面描写が作り出すサスペンスは、更にシャープに切れ味を増し、人間心理の真相の闇はますます深く、暗い。本作の場合、登場人物の相関図はさらに縮小し、基本的にはちょっと変わった一つの家族の物語である。全体の印象として、若干薄味になった様に感じるのは、事実上のフランス映画となった事で、今までファルハディ作品の重要なスパイスであったイスラムの信仰という要素が無くなったからだろう。
ノラネコの呑んで観るシネマ
2014年5月15日

ある過去の行方
★★★ 本作は、今のフランスの状態を反映しているのでしょうか、極めて複雑な家族状況が設定されていて、始めのうちはなかなか飲み込めませんが、人の関係がわかってくると、全体がサスペンス仕立てになっていることもあり、最後まで惹きつけられます。
映画的・絵画的・音楽的
2014年5月13日

映画・ある過去の行方
憎しみと愛情、拒絶と思慕、やり場のない感情を抱えた人々の心の奥を容赦なく映し出すカメラ、濃密です。130分という長さでしたがスクリーンから目が離せませんでした。
読書と映画とガーデニング
2014年5月1日

ある過去の行方
クリーニングのシミも誰が付けたのか実のところ謎。ここらあたり作り過ぎだろうとは思う。そもそもあてつけで洗剤飲ませるのはやり過ぎだろう。監督は計算づくで作っているのだろうけれど、その計算づくもやり過ぎると鼻につく。
佐藤秀の徒然幻視録
2014年4月30日

『ある過去の行方』 過去はすぐそこまで忍び寄っている
なぜセリーヌは自殺を試みたのか、なぜリュシーは母親マリー=アンヌとサミールと嫌うのか、そうした謎がひとつひとつ解き明かされていく脚本はさすがに巧みだ。感情移入できるような登場人物には欠けるのだけれど、やはり見応えがある作品であることは間違いないと思う。
映画批評的妄想覚え書き/日々是口実
2014年4月27日

映画:ある過去の行方 The Past  日本では考えられないようなフランスの状況を描くイラン人...
こんな具合で物語が進むにつれ、観客が失笑してしまうようなシーンも数カ所。倫理的に理解しがたい展開なのだ!ベジョは「アーティスト」ではアカデミー主演女優賞を逃したものの、こちらではカンヌ主演女優賞獲得。
日々 是 変化ナリ〜DAYS OF STRUGGLE〜
2014年4月15日


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